婚約指輪(エンゲージメントリング)と聞くと、婚約中だけ身に着けるものというイメージを持たれるかもしれません。大切にしたいからこそ着用しにくく、しまいっぱなしになっている方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、普段使いしやすい婚約指輪のデザインや、着用に向いたシチュエーションの例、着用を控えた方が良いタイミングなどをご紹介します。婚約指輪を普段使いしたいと考えている方は、ぜひご確認ください。
婚約指輪は普段使いしても良い?
基本的に、婚約指輪の使い方に決まりはありません。周囲の人に婚約していると伝えることもできるため、一部のシーンを除けば、日常生活でも身に着けられます。
華やかな印象の婚約指輪なら、結婚式やパーティーといったシーンで活躍するでしょう。友人とのお出かけやデートなどに、おしゃれとして着用するのもおすすめです。
また、プロポーズから入籍まではもちろん、結婚後も普段使いできます。たんすに大事にしまっているという方は、婚約指輪を普段のコーディネートにも取り入れてみてはいかがでしょうか。
普段使いしやすい婚約指輪の特徴
婚約指輪を日常的に身に着けたい方は、普段使いしやすいデザインの婚約指輪を選ぶことがポイントです。普段使いしようと考えている方は、以下の点を事前に確認しておきましょう。
シンプルなデザイン
普段使いに適しているのは、シンプルなデザインの婚約指輪です。大きなダイヤモンドがあしらわれて華やかな婚約指輪は、職場などで身に着けにくいことが考えられます。
普段からシンプルなファッションを着用することが多い方は、ゴージャスな婚約指輪だと指先だけ印象が異なり、違和感を覚える可能性もあるでしょう。
一方で、シンプルなデザインの婚約指輪は、さまざまなファッションに合わせやすく、コーディネートを選びません。
また、立て爪や石座が高いタイプの婚約指輪は、宝石の美しさを引き立てますが、引っ掛かりやすさを感じることもあります。
一粒のダイヤモンドをあしらった「ソリティア」タイプの婚約指輪を普段使いしたい方は、立て爪や石座の低いタイプを選ぶと安心です。
着け心地が良い
着け心地の良さも、普段使いするうえではこだわる必要があります。試着をして確かめるのが一番ですが、指輪の内側の角を削っている「内甲丸」の指輪は指触りが良いため、選ぶ際の基準にしてみてはいかがでしょうか。
指輪の着け心地は、サイズにも左右されます。サイズが大きいと、気付かないうちに指から抜けてしまうかもしれません。指にフィットする婚約指輪を選ぶことも大切です。
また、普段身に着けるアクセサリーやジュエリーの地金の色に合わせて婚約指輪を選ぶと、普段使いしやすくなります。プラチナ素材のものが主流と思われがちですが、イエローゴールドやピンクゴールドといった素材の指輪を選ぶのも良いでしょう。
自分の肌になじむ色味の婚約指輪を選ぶのも、普段使いするためのポイントです。
結婚指輪と重ね着けしやすい
婚約指輪は、結婚指輪と同じく左手の薬指に着けるのが基本です。結婚指輪とデザインやカラーの相性が良く、重ね着けしやすいものだと、ぐっと普段使いがしやすくなります。
デザインやカラーを合わせられるか不安な方は、婚約指輪と結婚指輪がセットになっているセットリングを購入するのもおすすめです。
婚約指輪の普段使いに最適なシーン例
婚約指輪は、基本的には好きなタイミングで身に着けて構いませんが、着用に適したシーンもいくつか考えられます。
婚約指輪を身に着けやすいシーンの例をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
結婚式やパーティー
知人の結婚式やパーティーといった特別感のあるフォーマルなシーンには、手元を華やかに彩り、ドレスコードの美しさを引き立てる婚約指輪がよく合います。
ただし、見た目がゴージャスすぎる婚約指輪は、主役よりも目立ってしまう可能性があります。婚約指輪以外のアクセサリーを控えめにしてバランスを取るなど、主役への配慮は必要です。
デートや記念日
彼とのデートや記念日も、婚約指輪を着けるのに適したタイミングです。特別な日に婚約指輪を身に着けることで「婚約指輪を大切に使ってくれている」とパートナーに喜んでもらえるでしょう。
実家に帰省する時
結婚のあいさつを済ませた後、お互いの実家に帰省する際も、婚約指輪を着用するのに最適なシーンです。特に、相手の実家に帰省する際は、婚約指輪を着けておくことをおすすめします。
婚約指輪を着けていないことがきっかけで、婚約指輪を贈っていないのか、仲が悪いのではないかなど、余計な心配をかけてしまうリスクを減らせます。
婚約指輪の着用を控えた方が良いタイミング
基本的には自由に着けられる婚約指輪ですが、普段使いするうえでは、TPOをわきまえることが大切です。次のようなタイミングやシーンでは、婚約指輪は外しておくことをおすすめします。
弔事や法事
お葬式やお通夜、告別式、三回忌といった法要では、輝きが目立つ光り物を身に着けるのはマナー違反です。ダイヤモンドをあしらっていることが多い婚約指輪は外しておきましょう。
結婚指輪に関しては、シンプルなデザインのものなら身に着けても問題ありません。
家事をする時
家事の間も、婚約指輪は外しておくことをおすすめします。調理器具に当たって指輪に傷がついたり、洗剤や油が付着して汚れたりすることが考えられます。
特に、キッチンやお風呂といった水回りは、洗剤や水圧の影響で指輪が抜けやすいため注意が必要です。
お風呂や温泉に入る時
婚約指輪を着けたままお風呂や温泉に入ると、シャワーやせっけん、コンディショナーなどの成分が指輪と指の隙間に入り込むことがあります。きれいに洗い流せず成分が残ってしまうと、汚れや黒ずみの原因になるため、事前に外しておきましょう。
特に、温泉にはどのような成分が含まれているか分かりません。成分が原因で変質や変色が起こる可能性もあるため、婚約指輪をはじめとしたジュエリー全般は外しておくと安心です。
職場は状況を見て判断を
「指輪の着用禁止」といった規則がない職場なら、婚約指輪を着けて仕事を行えます。
ただし、華やかな婚約指輪を見た時に、全ての人が良い感情を抱くわけではありません。
規則的には問題ないとしても、同僚や先輩が婚約指輪をどうしているか確認したり、上司に相談したりして、慎重に判断することをおすすめします。
日頃のお手入れも普段使いのコツ
婚約指輪を普段使いすると、汗やほこりなどの汚れがたまってしまいます。婚約指輪の美しい輝きをいつまでも保てるように、日頃からお手入れを行うことも大切です。
基本的には、乾いた柔らかい布で拭くだけで、簡単な汚れは落とせます。乾拭きでは汚れが落ちない時は、ぬるま湯を張った洗面器に中性洗剤を数滴加えて、婚約指輪を数分つけ置きしましょう。毛先が柔らかいブラシで汚れを軽く磨いてから水洗いし、水気を拭き取ったら完了です。
ただし、留めている宝石やリングの素材によっては、水や洗剤の影響を受けることも考えられます。お手入れ方法の詳細は、婚約指輪を購入した店舗などで確認してください。
婚約指輪は普段使いしておしゃれを楽しもう
婚約指輪を着ける期間に、これといった決まりはありません。婚約中はもちろん、結婚後も好きなタイミングで着用できます。知人の結婚式やパーティーといった華やかなシーンで、指先に婚約指輪の輝きを加えるのもすてきです。
ただし、お葬式や職場、温泉など、着用を控えた方が良い場所もあります。婚約指輪を大切にしまっている方は、TPOを考慮したうえで、普段使いしてみてはいかがでしょうか。