結婚式には、服装や身に着けるアクセサリーなど、身だしなみに関するさまざまなマナーがあります。これから挙式を控えている方の中には、結婚式当日は婚約指輪をどうすれば良いのか悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、婚約指輪を結婚式当日に身に着けても良いのか、身に着ける場合はどうすれば良いのかなど、結婚式における婚約指輪の扱いについてご紹介します。
結婚式で婚約指輪は着けても良い?
結婚式当日の婚約指輪の着用について、具体的なルールはありません。基本的には、婚約指輪を身に着けるかどうかは、花嫁本人の自由です。
教会やチャペルなどで行う洋装の結婚式はもちろん、アクセサリー類の着用を控えるのが一般的な和装の結婚式でも、婚約指輪・結婚指輪に関しては身に着けることができます。
パートナーからの贈り物だから肌身離さず大切にしたい、婚約指輪を参列者にお披露目したい、結婚式という節目の日だからこそ婚約指輪を着用したいという方は、婚約指輪を着けて式に臨むのがおすすめです。
反対に、挙式中に傷がついたり、紛失したりしないか心配、グローブを着脱する際に困りそうなど、不安がある方は着用を控えても問題ありません。
【シーン別】結婚式での婚約指輪の着け方
挙式や披露宴、二次会など、結婚式当日に婚約指輪を身に着けられる場面は、いくつか考えられます。婚約指輪を身に着けたいと考えている方は、シーン別の婚約指輪の着け方や注意点を知っておくと役立ちます。
挙式
挙式中も婚約指輪を身に着けたい時は、左手ではなく右手の薬指に着けておきましょう。
洋装の結婚式では、指輪交換を行うことが一般的です。指輪を交換する際に、花嫁の方は着用しているグローブを外すことになります。左手の薬指に婚約指輪を着けていると、グローブと一緒に指輪も外さなければいけません。
グローブの着脱に手間取ってしまったり、外した拍子に紛失したりする恐れがあります。
また、指輪のデザインによっては、グローブの一部が不自然に盛り上がってしまうこともあるため注意が必要です。
披露宴
挙式中は外しておいて、披露宴のタイミングで婚約指輪を身に着けるのも良いでしょう。披露宴の最初からでも、お色直しで退出したタイミングで身に着けても問題ありません。
指輪交換が終わった披露宴のタイミングなら、結婚指輪と婚約指輪の重ね着けを行うこともできます。
写真撮影
結婚式では、挙式や披露宴の前、式が終わった後などのタイミングで、写真撮影を行うことがあります。
結婚式は結婚指輪を目立たせたいものの、ドレスを着ながら婚約指輪を身に着けている姿も残したいという時は、写真撮影のタイミングで婚約指輪を着けるのもおすすめです。
親族やゲストの方との思い出の中に、婚約指輪を残すことができます。婚約指輪や結婚指輪が引き立つような構図で写真を撮ってもらうのも良いでしょう。
二次会
婚約指輪のデザインが、ドレスや式場の雰囲気と合わない、結婚式の最中は結婚指輪だけをしていたいというケースも考えられます。
そのような際は、挙式や披露宴よりもカジュアルな雰囲気の二次会で、婚約指輪を着用するのがおすすめです。
二次会の最初から身に着けるだけでなく、二次会の途中で婚約指輪を披露する場を設けると、余興としても盛り上がります。
エンゲージカバーセレモニーを行うのもおすすめ
一生に一度の結婚式で、婚約指輪をゲストの方にお披露目したいと考えている方は、結婚式の演出に「エンゲージカバーセレモニー」を取り入れるのがおすすめです。
しかし、エンゲージカバーセレモニーのことをご存じない方もいらっしゃるでしょう。エンゲージカバーセレモニーとは、どのような演出なのでしょうか。
エンゲージカバーセレモニーとは?
エンゲージカバーセレモニーとは、結婚指輪を交換した後に、新郎の手で新婦の結婚指輪の上から婚約指輪を重ね着けする演出のことです。
「永遠の愛」を意味する結婚指輪の上から婚約指輪を重ねることで、「永遠の愛にふたをする」という意味を持たせられます。
エンゲージカバーセレモニーを行うタイミングに決まりはありませんが、結婚指輪の交換の後に続けて行うと、式がスムーズに進行しやすいです。
ただし、エンゲージカバーセレモニーがどのようなものか知らないゲストがいることも考えられます。指輪交換の前に、内容や意味を説明してもらうタイミングを設けておきましょう。
また、挙式のタイミングではなく、披露宴や二次会の演出として取り入れるのもおすすめです。
エンゲージカバーセレモニーの2つの魅力
ゲストの前で指輪交換を行う結婚指輪と異なり、婚約指輪は結婚式の最中に人に見られる機会は多くありません。
エンゲージカバーセレモニーを取り入れることで、ゲストに婚約指輪をお披露目する機会を作れます。婚約指輪を親族や友人にお披露目したい方は、エンゲージカバーセレモニーを取り入れてみてはいかがでしょうか。
また、演出が物足りない時に、挙式や披露宴の演出にできる点も魅力です。一般的なエンゲージカバーセレモニーに必要なものは、結婚指輪と婚約指輪、リングピローの3点です。
用意の手間もあまりかからないため、手軽に結婚式の演出を増やすことができます。
ゲストとして結婚式に参列する時はどうする?
花嫁としてではなく、ゲストとして結婚式に参列する際も、婚約指輪をどうすれば良いのか悩んでしまうのではないでしょうか。
花嫁と同様に、ゲストの婚約指輪の着用についても、具体的なルールはありません。ゲストの方も、婚約指輪を着けたまま結婚式に参列できます。
特に、婚約指輪はダイヤモンドをあしらった華やかなデザインのものが多いです。指先に明るい印象をプラスできるため、晴れやかな結婚式にふさわしいジュエリーといえるでしょう。すでに結婚指輪がある方は、結婚指輪と婚約指輪を重ね着けするのもおすすめです。
結婚式以外での婚約指輪の身に着け方
婚約指輪は、結婚(入籍)後は身に着けなくなるものというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。婚約指輪は、結婚後も好きなタイミングで身に着けることができます。
パートナーと出かけるタイミングや、友人の結婚式、子どもの入学式・卒業式といった特別な日に着けるだけでなく、日常的に普段使いするのもすてきです。
職場で着けるのも問題ありませんが、華やかなデザインの婚約指輪は、職場によっては着用がふさわしくない可能性もあります。業種によっては、衛生面や安全面の観点からアクセサリー類の着用を禁止していることもあるでしょう。
仕事中も婚約指輪を身に着けたいと考えている方は、事前に職場の雰囲気や規定を確認しておくと安心です。
また、お葬式やお通夜といった弔辞も、婚約指輪は外して参列するのがマナーです。
婚約指輪を身に着けて思い出深い結婚式に
婚約指輪は、基本的には身に着けるタイミングにルールはありません。洋装・和装を問わず、自分の結婚式でも身に着けることができます。
最初から身に着ける時は、指輪交換のことを考えて、右手の薬指に着けておくと良いでしょう。
婚約指輪も結婚式でお披露目したい時は、エンゲージカバーセレモニーを取り入れるのもおすすめです。婚約指輪を使って、結婚式をより思い出深いものにしてみてはいかがでしょうか。